自分自身へのインタヴュー(24)
−ユング派の分析家にお会いになったそうですね。
はい。京都でお会いしました。これから月に一回の講義を聴くことにしました。いろいろと今後のことを相談していこうと思っています。帰りの電車の中で次回に質問してみたいことが思い浮かびました。最近、バスや電車の中で化粧をする女性が出てきたことについて分析をしてもらいたい。バスで隣に座っていて横で化粧をされる気分というのはなんとも気恥ずかしい感じがします。性行為の後、恋人がホテルで化粧を直すのを見ているような記憶が蘇るからだと思います。人前で化粧をするというのは文化的には恥ずかしい行為だと思っているのですが、10代から20代前半の女性には何の抵抗も無くなっているようです。戦場に向かう兵士のごとく、通勤のバスや電車の中で“武装”しているのでしょうか。異性に見せるというよりも、同性の視線をより意識しているのかもしれないと最近思うようになっています。
- 作者: 河合隼雄
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