インタビュー(94)

ー二つの物件についての投資の対象としての評価はいかがですか。
 安い方が良いというのは単純な発想。そうではなく、投資に値するかどうかを判断するために、総合的に検討しました。二つの物件を同時に検討することによって、それぞれの違いがより明確になってきたこともありました。比較することは大切だと思います。
 [ケース1]traveler's inn

建物コレクション 旅籠1

建物コレクション 旅籠1

 問題は、価格である。
 道が狭いので大きな建物を建てることもできない。形もいびつで、南側に高いビルがある。
 それを考えると、この価格は高い。
 周辺の地価が分かれば良いが、実際の取引価格は分からない。路線価でいうと、付近では7万円/平米程度のようだ。坪でいうと、23万円だ。おそらく、表通り沿いの路線価で根付けをしているようだ。それにしても、これでは高すぎる。(H20年は、7.3万円/平米)
 結論としては、いまの販売価格では高すぎる。交渉により、30万円/坪位まで下がればかなり魅力的な物件であるといえるだろう。
 [ケース2]corner grocery
ウッディジョー ミニ建築 No.3 里の茶屋 木製模型

ウッディジョー ミニ建築 No.3 里の茶屋 木製模型

 問題は、立地と周辺環境である。
 とはいうものの、これまでこれだけ手頃な価格の物件は無かった。古家が使えれば、投資額は非常に安くあがる。
 しかし、目的である換金性の高い物件にできるかどうかという点が問題なのである。人を呼び込む力のある用途を見つけられたら魅力的な物件であるといえる。
 路線価はどうなっているかというと、6万円/平米だ。坪当たり、19万円ほどになる。土地の値段的には妥当な感じがする。(H20年は、6.5万円/平米だったので、少し下がっている。)
【結論めいたこと】
 この二つの物件の検討を通して、現在の投資可能額を知ることができた。実際に投資するには無理がありそうだ。
 ゲストハウスの経営をしている若い世代のひとたちがいかに苦労しているかも想像がついてきた。苦労と思っていたらやらないのだろうが。