インタヴュー(72)

ー毎朝、繰り返し読んでおられる本があるそうですが。
このところ、わずかな通勤時間に『日本辺境論』という内田樹さんの新書を繰り返し読んでいる。勝手に師と崇めるひとが数人いるのですが、内田樹さんはそのうちのおひとりだ。ブログや最近ではツイッターでも文章を読んでいるので、非常に身近な存在になっている。この新書では、司馬遼太郎の立ち位置をすっきりと提示していたり、水戸黄門とは何かについてさらりと書かれていたりする。それだけではなく、武道の心得が書かれていたりもする。要するに、凝り固まっている脳を少し揺さぶってもらえる感じ、それが快感になっているのだと思う。一度さらりと読んだだけでは体に染み込まない、そんな感じもするのである。

日本辺境論 (新潮新書)

日本辺境論 (新潮新書)