私自身へのインタヴュー(4)−数値化され得ない経済学−

−仕事について、どのように考えておられますか?
 働くことに喜びを感じているだろうか?と、常に自問自答している。現状に満足したら、そこで終わってしまう。常に脳に喜びを与え続けなくてはいけない。いまの仕事については、組織が大きいためにそういったことを直接実感することができない点に不満がある。給料には不満は無いのだが、もっと給料があったらどうするかについて考えることが必要なのだと思っている。そうでないと、現状維持さえままならない状況になっていくということをこれまでの人生経験によって身にしみて分かっている。では、給料が多かったら良いのか?
 ある女性を紹介された。両親と食事をした。紹介された女性が出演するフラメンコのステージを見に行ったのだ。彼女とは話もしていない。満員のホールで、堂々とソロで踊っている彼女を見ていると、なんだかうらやましい感じがした。打ち込めることがあるということ。一生をかけて取り組むことができるテーマがあること。世界中が景気の底が見えないという感覚を持っているのだろうかということを考えている。きっと、何ら変わらずに日々の生活を送っているひとの方が多いのではないだろうか?経済指標とは無縁の部分が多いほど豊かな暮らしだといえるのではないかという直感から離れることができない。プライスレスということばがあるが、ちょっと近いかもしれない。もう少し衣食住に関わる部分のことを考えているのだが。